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通信の「実際どうなのか」を、実測で。 記事の作り方

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ヨーロッパ周遊のデータ通信プラン比較(マルチカントリー対応)

「ヨーロッパ対応」と書かれていても、含まれる国の範囲はサービスごとに違います。

目次
  1. 「ヨーロッパ」はひとつの通信圏ではない
  2. 通信事業者が「ヨーロッパ」に含める国もさまざま
  3. 日本のキャリアの国際ローミング
  4. 現地の通信事業者のプリペイドSIM
  5. 出発前に日本で準備する周遊向けのeSIM・WiFiルーター
  6. 三つの方式の比較
  7. まとめ
  8. 参考にした公式情報

ヨーロッパ旅行では、一度の旅程で複数の国を回る計画を立てる方もいるでしょう。そのときに気をつけたいのが、通信の面では「ヨーロッパ」がひとつのまとまりではない、という点です。

この記事では、EUのローミング規則が及ぶ範囲と、通信事業者ごとに「ヨーロッパ」に含める国が違うことを公式情報で確認したうえで、データ通信を確保する三つの方式——日本のキャリアの国際ローミング、現地の通信事業者のプリペイドSIM、出発前に日本で準備する周遊向けのeSIMやWiFiルーター——を比べます。各方式の基本的な仕組みは海外旅行のデータ通信 完全ガイドで解説しているので、ここでは複数の国を回るときの確認点に絞ります。料金や容量は時期やプランによって変わるため扱いません。

「ヨーロッパ」はひとつの通信圏ではない

ヨーロッパの旧市街の川沿いの街並みのイメージ

ヨーロッパの通信について調べると、EUの「Roam like at home(ローム・ライク・アット・ホーム)」という仕組みがよく出てきます。欧州委員会はローミングを、EU/EEAのある国の通信事業者の利用者が、別のEU/EEAの国を旅行するときに、現地の事業者の網で通信サービスを使えるものと説明しています。

Roam like at homeを利用できるのは、EUの加盟国に加えて、EEA(欧州経済領域)のアイスランド・リヒテンシュタイン・ノルウェー、そしてウクライナとモルドバです。EU/EEAの外の国は対象外とされ、次の国や場所も対象に含まれません。

  • イギリス — EUを離脱したため、イギリスへの渡航にはRoam like at homeが適用されないと欧州委員会が案内しています。
  • スイス・アンドラ・モナコ・サンマリノ — 欧州委員会の案内資料では、EUのローミング規則はこれらの国では適用されないとされています。
  • 船上・機内 — EUのローミング規則は地上の携帯電話網にだけ適用され、海上の船や飛行中は地上以外の網につながるおそれがあると説明されています。
区分国・場所の例Roam like at home
EU加盟国対象
EEAアイスランド・リヒテンシュタイン・ノルウェー対象
拡大ウクライナ・モルドバ対象
英国イギリス対象外(EU離脱)
その他スイス・アンドラ・モナコ・サンマリノ対象外
移動中船上・機内対象外

ここで押さえておきたいのは、この仕組みがEU/EEAの通信事業者の利用者を前提に説明されていることです。日本のキャリアの国際ローミングや、日本で用意するeSIM・WiFiルーターでどの国が使えるかは、それぞれの提供会社の案内で確かめることになります。

通信事業者が「ヨーロッパ」に含める国もさまざま

EUの規則の外にある国を、事業者が独自に対象へ含めている例もあります。欧州委員会も、イギリスにRoam like at homeを広げている事業者はあるものの、それは義務ではないと説明しています。

  • ドイツの通信事業者テレコム(Telekom)は、自社のEUローミングにはスイスとイギリスも含まれると案内しています。
  • フランスの通信事業者Orangeの旅行者向けプリペイド「Orange Holiday Europe」の利用可能国の一覧には、ドイツやイタリアなどのほか、イギリス・スイス・アンドラ・サンマリノ・バチカンが並んでいます。
  • ドコモの国際ローミング「WORLD WING」の利用可能な国・地域の一覧では、「ヨーロッパ」の区分にイギリス・スイス・トルコのほか、ジョージアやカザフスタンなども含まれています。

同じ「ヨーロッパ」という言葉でも、EUの規則、現地の事業者、日本のキャリアで指している国の範囲は一致しません。プランの説明に「ヨーロッパ対応」とあっても、旅程に入っている国を一つずつ一覧で確かめるのが確実です。

Glocal eSIMの「ヨーロッパ周遊」は、対象国・地域の一覧にイギリスやスイスも載っていると案内されています。

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日本のキャリアの国際ローミング

各キャリアとも、海外で使える国・地域を一覧や検索ページで案内していますが、使い始めるまでの手続きはキャリアやサービスによって違います。

キャリア使い始めるまでの手続き対象国の確認先
ドコモWORLD WINGの申込みが必要国・地域の一覧
auau海外放題はアプリで予約か、到着後に開始操作渡航先の検索ページ
ソフトバンク海外パケットし放題は到着時のSMSで自動適用対象国・地域の一覧
楽天モバイル追加申込み不要、「海外ローミング」をON対応エリアのページ
  • ドコモ — WORLD WINGの申込みがないと海外で携帯電話を使えないとして、渡航前に申込状況を確認するよう案内しています。
  • au — 「au海外放題」は、アプリで事前予約するときに複数の国・地域を選べます。利用を開始する国・地域と終了する国・地域を設定し、利用開始後は周遊先に関わらずデータ通信を使えると案内されています。事前予約をしない場合は、到着後に利用開始の操作が必要です。また、現地事業者の事情で利用できる国・地域・都市が変わる場合があるとしています。
  • ソフトバンク — 「海外パケットし放題」は、現地に着いてソフトバンクからSMSが届くと自動的に適用されます。ただし同社はこのサービスの提供を終了する予定を案内しているため、渡航する時点のサービス内容を確認してください。
  • 楽天モバイル — 海外ローミングはプランに含まれていて追加の申込みは不要とし、my 楽天モバイルから「海外ローミング」をONにする手順を案内しています。利用時にはアプリとスマホの設定が別途必要です。

周遊する場合は、旅程の国がすべて一覧に含まれているかに加えて、国を移動したあとも同じように使い続けられるかを、契約中のプランの案内で確かめておくと安心です。

現地の通信事業者のプリペイドSIM

ヨーロッパに着いてから、現地の通信事業者のプリペイドSIMを用意する方法もあります。例として、Orangeは「Orange Holiday Europe」をヨーロッパ旅行向けのプリペイドとして案内しており、SIMとeSIMがあります。

  • 購入場所 — オンライン(travel.orange.com、eSIMのみ)、フランス本土のOrangeショップ、空港や駅にある一部のRelay店舗
  • 利用できる国 — 前の章のとおり、一覧にはイギリスやスイスも含まれています
  • 本人確認 — 利用開始から数える有効期間のうちに、Orange.frで本人確認をする義務があると案内されています

現地のSIMは、その国の事業者のサービスです。先に見たテレコムやOrangeの例のように、ほかのどの国で使えるかは事業者やプランの案内に従うため、購入前に利用可能国の一覧を確認してください。

イギリスの事業者のSIMについては、英国政府が、EU離脱によってEU・EEA諸国へ渡航するときの追加料金なしのローミングはもう保証されていないとして、渡航前に通信事業者のローミング方針を確認するよう案内しています。イギリスで用意したSIMで大陸側の国も回る予定なら、その事業者の方針を確かめておくと安心です。

出発前に日本で準備する周遊向けのeSIM・WiFiルーター

列車のテーブルでパスポートとスマートフォンをポーチにしまうイメージ

複数の国で使えることをうたうeSIMや海外WiFiルーターを、日本にいるうちに用意しておく方法です。仕組みや向き不向きは海外旅行のデータ通信 完全ガイド、端末の対応確認や設定の流れはeSIMの入れ方・使い方 初心者ガイドで解説しています。

ヨーロッパ周遊で使う場合は、次の点を申し込み前に確かめておきましょう。

  • 旅程に入っている国が、提供会社の対応国一覧に一つずつ載っているか。イギリス・スイス・アンドラ・モナコ・サンマリノのように、EUのローミング規則の外にある国は特に注意して見ます。
  • 国境を越えたあとも、追加の手続きなしで使い続けられるか。
  • フェリーや機内で通信する予定があるか。EUの案内でも、海上の船や飛行中は地上以外の網につながるおそれがあるとされています。

選ぶときの観点は選び方チェックリストもあわせてご覧ください。

トリファは、ヨーロッパ周遊プランについて、1カ国だけの滞在でも周遊プランで対応でき、対応国であれば複数の国を移動しても同じeSIM・同じプランのまま追加設定なしで使い続けられると案内しています。対応国の最新リストは、アプリと公式サイトで確認するよう案内されています。

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WiFiBOXは、海外約130の国・地域で利用でき、複数の国を回る場合は周遊プランを選ぶと案内しています。

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三つの方式の比較

方式準備する場所対象国の確認先周遊での注意点
ローミング日本(契約内容の確認)各キャリアの一覧手続きがキャリアで違う
現地SIM現地の店舗やオンライン事業者の一覧本人確認を求める例あり
eSIM等日本(購入・予約)提供会社の一覧旅程の国がすべて対象か

まとめ

  • EUの「Roam like at home」は、EU/EEAの通信事業者の利用者が旅行するときの仕組みとして説明されており、イギリスや、スイス・アンドラ・モナコ・サンマリノ、船上・機内は対象外とされています。
  • 「ヨーロッパ」に含める国の範囲は、EUの規則、現地の通信事業者、日本のキャリアで一致しません。旅程の国を一つずつ一覧で確かめるのが基本です。
  • 日本のキャリアの国際ローミングは、申込み・事前予約・設定など、使い始めるまでの手続きがキャリアごとに違います。サービスの提供終了が案内されている場合もあるため、渡航前に最新の案内を確認してください。
  • 現地のプリペイドSIMでは、本人確認など事業者ごとの手続きを求められることがあります。

参考にした公式情報