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クルーズ旅行のスマホ・データ通信 — 海上で変わる日本の回線の扱いと、寄港地での使い方
船が港を離れると、日本の回線の扱いも、旅行用の通信手段の前提も変わります。海上と寄港地を分けて、公式の案内をたどります。
記事内の料金は 2026年10月8日 時点で各社の公表情報を確認したものです。 最新の料金・提供条件は各社の公式サイトをご確認ください。
目次
クルーズ旅行では、船が岸を離れたあとの海上と、港に着いたあとの寄港地とで、スマートフォンの通信の前提が変わります。海上では、日本の回線が思わぬ扱いになることがあり、旅行用のeSIMやWiFiルーターも、海上での利用を前提にしていないことがあります。
この記事では、海上で日本の回線がどう扱われると案内されているか、そして寄港地で旅行用のeSIMや海外WiFiルーターを使うときに公式が何と言っているかを、確認できた範囲で整理します。料金の金額は、プランや契約で変わるため扱いません。画面の表記やメニュー名は、機種やOSのバージョンによって異なることがあります。
クルーズ船の運航会社が用意する船内のWiFiについては、サービスの内容が船ごとに異なるため、この記事では扱いません。乗船する船の案内を、予約した旅行会社や運航会社で確認してください。日本の回線の一般的な設定は、海外旅行で高額請求を防ぐスマホ設定にまとめています。

海上では、日本の回線の扱いが変わる
港では沿岸国の通信網につながりますが、沖に出ると、陸の電波が届かなくなります。そのとき、スマートフォンが自動で別の通信網をつかむことがあり、料金の扱いが陸上とは別になる場合があります。ここでは、ドコモ・au・ソフトバンクの公式ページに書かれていることを順に見ます。
各社の案内
- ドコモ — 注意喚起のページで、沿岸地域に滞在している場合や船舶に乗船している場合は、ご利用機種の通信事業者設定を「自動」にしていると、「WORLD WING」または「船舶ローミング」料金が適用され、通話・通信料が高額となる恐れがあると案内しています。国際ローミングの提供条件のページにも、日本の沿岸地域や海上などでは、ドコモ以外の通信事業者を通じて利用できる場合があり、設定が「自動」のときは、自動で選ばれた通信事業者の通話・通信料が適用される、と書かれています。ドコモだけを使いたい場合は、通信事業者の設定をドコモへ変更するか、サービス自体を廃止するよう案内されています。
- au — 「海外データ通信サービスの適用条件や特徴」のページ(2026年10月1日時点)に、「海外データ通信対象外の国・地域(音声・SMSのみ)」の一覧があり、その中に「船舶」が載っています。このページは国と地域の一覧の形で、船舶の取り扱いを文章では説明していません。実際の使い方や料金は、契約している料金プランと合わせて、auに確認してください。
- ソフトバンク — 「船内ケータイ」というサービスがあり、海の上でも、利用中のスマートフォンなどがそのまま使えるとされています。申し込みは不要で、世界対応ケータイに申し込み済みなら、そのまま使えると案内されています。港から領海までは沿岸国のネットワーク内での利用で、領海を越えて公海に入った時点から船内ケータイの利用になります。日本周遊のクルーズ船でも、公海を航行して利用可能な区間になる場合がある、との記載があります。一部、利用できない機種もあります。
| 会社 | 公式ページで確認できた、海上の扱い |
|---|---|
| ドコモ | 設定が「自動」だと船舶ローミング料金の恐れ |
| au | データ通信の対象外の一覧に「船舶」 |
| ソフトバンク | 公海に入ると「船内ケータイ」 |
楽天モバイルや、各社のサブブランド、MVNOについては、船上・海上の取り扱いを説明した公式の原文を、今回の調査では確認できませんでした。契約している会社に、乗船前に確認する必要があります。
設定で見直したいこと
ドコモは、通信事業者の設定を「自動」にしたままにすると、意図しない通信事業者の料金が適用されうるとしています。「自動」を手動に切り替える手順は機種で異なるため、取扱説明書などで確認します。
Appleは、iPhoneで「設定」の「モバイル通信」から「通信のオプション」を開き、「データローミング」をオフにする方法を案内しています。海上で日本の回線のデータ通信を使わない前提なら、乗船前に済ませておく設定の一つです。ドコモは、サービス自体を廃止する選択肢も挙げています。
ソフトバンクは、飛行機・船向けの「海外あんしん定額」のプランも案内しています。船の場合は、領海を越えて公海に入った時点から使えるとされ、データ量の上限を超えるとパケット通信が終了する仕組みです。料金は契約や時期で変わるため、ここでは金額を扱いません。
寄港地では、旅行用の通信手段を使い分ける
寄港地は、陸の通信網につながる場所です。ここでは、旅行用のeSIMや海外WiFiルーターをどう考えるかを、各社の公式FAQの範囲で見ます。

海外WiFiルーターのレンタル
- グローバルWiFi — FAQで、クルーズでは海上では電波が届きづらいため、基本的にはWiFiは使えないと案内しています。また、申し込みの国以外では通信を使えないため、停泊地や下船時などに使うなら、その国のプランも申し込むように、とされています。別のFAQでも、海上では通信ができない、渡航先の海岸近くでは使える場合もあるが不安定、と案内されています。
- ZEUS WiFi for GLOBAL — FAQで、船の上(海上)でも繋がるかという問いに、各国の通信キャリアの電波を利用するため、陸地からの距離や船の設備などによって使えない場合があり、海上で使える旨の明言はできない、と答えています。
- WiFiBOX — 船上・海上での利用を説明した公式の原文は、今回の調査では確認できませんでした。申し込む前に、公式の窓口で確認してください。
旅行用eSIM
- trifa — 購入したプランには対象国・地域が設定されていて、対象エリア外にいる場合は通信できない、と案内しています。船が次の国の港に入ったときに、そのプランの対象になるかは、購入前に対象国・地域を確認します。
- Glocal eSIM — 複数の国で使う場合の周遊プランがあり、利用する国が含まれるプランを選ぶと、対応国内で使えるプロファイルが発行される、と案内しています。寄港する国が一つのプランに含まれているかを、国のリストで照らしてください。周遊の考え方はGlocal eSIMの周遊プランでも整理しています。
どちらの公式ページでも、海上や船上での利用可否を直接説明した文言は、今回は見つけられませんでした。寄港地での利用を前提に、乗船前に購入元へ確認するのが確実です。
eSIMの入れ方はeSIMの入れ方・使い方 初心者ガイド、方式ごとの違いは海外旅行のデータ通信 完全ガイドにあります。
乗船前に確認しておきたいこと

- 契約している通信会社が、船上・海上をどう扱うと案内しているか、公式ページか窓口で確認する。
- 日本の回線の通信事業者設定が「自動」になっていないか、データローミングをどうするかを決めて、乗船前に設定する。
- 寄港する国と地域を書き出し、使う予定の旅行用eSIMやWiFiルーターの対象国・地域と照らす。
- 海上では旅行用の通信手段が使えない場合がある前提で、船の案内や、陸上で済ませる連絡を決めておく。
- グローバルWiFiは、申し込んだ国以外では通信できないと案内している。WiFiルーターを使うなら、寄港地ごとの申し込みが必要かどうかを、レンタル会社に確認する。
まとめ
- ドコモは、船上で通信事業者設定が「自動」だと、船舶ローミング料金が適用されて高額になる恐れがあると注意しています。
- auは、海外データ通信の対象外の一覧に「船舶」を載せています。ソフトバンクは、公海に入った時点から「船内ケータイ」を案内しています。
- グローバルWiFiは海上では基本的に使えないと案内し、ZEUS WiFi for GLOBALは海上での利用を明言できないとしています。
- trifaは、プランの対象国・地域の外では通信できないと案内しています。Glocal eSIMは、複数国で使う周遊プランを案内しています。
- 海上と寄港地では前提が違います。案内の内容は変わることがあるため、乗船前に最新の公式情報を確認してください。