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海外でeSIMがつながらないときの確認ポイント — 到着後にチェックする設定
空港に着いたのに通信できない——そんなときも、慌ててeSIMを削除する前に、手元で確かめられる設定から順番に見直していきましょう。
目次
旅行先に着いてスマートフォンの電源を入れたのに、用意しておいたeSIMでインターネットにつながらない。そんなときは、eSIMを削除したり入れ直したりする前に、手元の設定を順番に確かめていきましょう。この記事では、到着後に見直したい設定を、AppleとGoogleのヘルプ、国内の携帯電話会社の公式情報をもとに並べました。
eSIMを端末に追加する手順はeSIMの入れ方・使い方 初心者ガイド、デュアルSIM・APN・データローミングといった言葉の意味は海外データ通信 用語辞典で解説しています。メニューの名前や表示される項目は、通信事業者や機種、OSのバージョンによって異なる場合があります。ここではAppleとGoogle Pixelのヘルプに載っている表示を例に挙げます。
確認する順番は次のとおりです。
- 旅行用eSIMの回線がオンになっているか
- データ通信に使う回線が旅行用eSIMになっているか
- 旅行用eSIMの回線のデータローミング(日本の回線はオフのまま)
- 機内モードの切り替えと電源の入れ直し
- ネットワークの選択(自動・手動)
- APN(提供元から指定がある場合)
- それでもつながらないときは、eSIMを削除せずに提供元へ問い合わせる
旅行用eSIMの回線がオンになっているか

画面上部に「圏外」や「検索中」と表示されている場合、Appleの案内では、端末がモバイル通信ネットワークに接続されていない状態です。まず、旅行用eSIMの回線そのものが有効になっているかを確かめます。
- iPhone — デュアルSIMで使っている場合は、「設定」→「モバイル通信」で確認したい回線をタップし、オンになっているかを確かめます。オフになっていれば「この回線をオンにする」をタップし、圏内になったかを確認します。
- Google Pixel — 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」で携帯通信会社の名前をタップし、「SIM を使用」がオンになっているかを確かめます。携帯通信会社の名前がグレーで「SIM がありません」と表示される場合は、SIMが入っていないか、無効になっているとされています。
回線が表示されない・使える状態になっていない場合
Appleの案内では、デュアルSIMで使うには、それぞれのプランが設定され、使える状態になっている必要があります。回線そのものが表示されない場合は、通信事業者に連絡してeSIMを設定するよう案内されています。Pixelのヘルプでも、SIMがまだ有効化されていない場合を確認項目に挙げています。
プランがいつから使える状態になるかは、購入時に受け取った案内で確かめておきましょう。
データ通信に使う回線を確認する
日本の回線と旅行用eSIMの両方が入っている場合は、データ通信がどちらの回線を使う設定になっているかを確かめます。Appleの案内では、iPhoneでモバイルデータ通信に使える番号は一度に一つだけです。Pixelでも、データ通信のデフォルトに設定できるSIMは一つだけとされています。
- iPhone — 「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」の順に開き、データ通信に使いたい回線をタップします。「モバイル通信」の画面で「モバイルデータ通信」自体がオンになっているかも見ておきましょう。
- Google Pixel — 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」で「モバイルデータ」をオンにし、「プライマリ SIM」の「モバイルデータ」で、データ通信に使うSIMを選びます。
Appleの案内では、iOSのバージョンによっては、旅行用eSIMを入れた状態で旅行先に着いたときに、旅行用eSIMをオンにするよう求める通知が表示されることがあります。そこでは「旅行用eSIMのみ」と「旅行用eSIMと現在のeSIM」のどちらを使うかを選び、両方を使う場合は旅行用eSIMがデータ通信に使われるとされています。
設定を変えたら、Wi-Fiを一度オフにして、モバイル通信だけでつながるかを確かめます。Pixelのヘルプは、モバイルネットワークに接続していることを確認するにはWi-Fiをオフにするよう案内しています。auも、海外でデータ通信が使えない場合の確認項目にWi-Fiのオフを挙げています。
旅行用eSIMの回線のデータローミング
Appleの案内では、海外旅行中は、データローミングがオンになっていることを確認するよう求めています。デュアルSIMのiPhoneでは、「設定」→「モバイル通信」で「モバイルデータ通信」をオンにし、変更したい番号をタップしてから「通信のオプション」を開き、「データローミング」をオンにします。番号を選んでから設定する仕組みなので、旅行用eSIMの回線を選んでいるかを確かめてください。
Pixelのヘルプでは、「ローミング」は、契約している携帯通信会社のネットワークの圏外で、他の携帯通信会社のネットワークを使ってデータを送信できるようにする設定だと説明しています。「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」から設定を開いて確認し、複数のSIMがある場合はSIMごとに確かめます。
旅行用eSIMの提供元がデータローミングなどの設定を案内している場合は、その案内に沿って設定しましょう。Appleも、到着後にデータローミングをオンにしたうえで、通信事業者に案内された通りにほかの設定もオンにするよう説明しています。
日本の回線のデータローミングはオフのままに
データ通信を旅行用eSIMに任せていても、日本で契約している回線の設定は別に確認が必要です。Appleの案内では、海外旅行中はデータローミングをオフにしておけばローミング料金がかからないとされ、ドコモも、海外で電源を入れていてもデータローミングをオフにしていればデータ通信料は発生しないと案内しています。先ほどの通知で両方のeSIMを使うことにした場合も、日本で使っているeSIMのローミング料金が発生する可能性があるとAppleは説明しています。日本の回線の設定は海外旅行で高額請求を防ぐスマホ設定で詳しく整理しています。
機内モードの切り替えと電源の入れ直し

設定を確かめてもつながらないときは、接続をやり直してみます。
- 機内モードを切り替える — Appleの案内では、機内モードをオンにして少し時間をおいてからオフにすると、モバイル通信ネットワークに再接続できる可能性があるとされています。海外旅行中のローミングの問題についての案内でも、機内モードをしばらく有効にしてから無効にすると、iPhoneが自動的に最適なネットワークを選択すると説明しています。
- 電源を入れ直す — Appleは、機内モードの切り替えに続く手順としてデバイスの再起動を挙げています。Pixelのヘルプでは、再起動を選ばずに電源をオフにし、しばらく待ってから電源を入れる手順を案内しています。
- 場所を変える — Pixelのヘルプは、電波の受信状況が悪い場合は場所を移動するよう案内しています。楽天モバイルも、窓際や屋外など電波が届きやすい場所への移動を挙げています。
ネットワークの選択を手動に切り替える
日本の携帯電話会社は、自社の回線を海外で使っていてデータ通信ができない場合の対処として、ネットワークの選択を手動に切り替える方法を案内しています。auの案内では、接続している通信事業者でデータ通信が使えなくなっている可能性があり、利用できる別の通信事業者へ接続先を手動で変えると改善が見込めるとしています。
- iPhone(auの案内の例) — 「設定」→「モバイル通信」→「ネットワーク選択」で「自動」をオフにし、表示される通信事業者の一覧から選びます。
- Google Pixel(auの案内の例) — 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワーク」で「自動」をオフにし、一覧から選びます。
auは、場所を移動して接続が切れたときは改めて通信事業者を選び、日本に帰国したときはネットワーク選択を「自動」に戻すよう案内しています。ドコモは、電源の入れ直しとあわせて通信事業者を手動で選ぶ方法を挙げ、電波をつかんだあとは設定を「自動」に戻すよう求めています。楽天モバイルも、ネットワーク設定を「手動」にして対応のネットワークを選ぶよう案内しています。
これらは各社が自社回線の海外利用向けに出している案内です。旅行用eSIMで試す場合は、どの現地の通信事業者につながるプランなのかを提供元の案内で確かめてから選んでください。
APNは提供元から指定があるときだけ確認する
Appleの説明では、APNはすべてのモバイルデータ通信接続のネットワークパスを定義するもので、通信事業者によってはモバイルデータ通信サービスの設定時にAPNの入力が必要です。旅行用eSIMの提供元がAPNの値を案内している場合は、端末の設定がその値と合っているかを確かめます。
- iPhone — 「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信ネットワーク」で表示できます。ただし、表示・編集できるのは通信事業者が認めている場合に限られます。
- Google Pixel — 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」から設定を開くと、「アクセス ポイント名」の項目があります。携帯通信会社がスマートフォンを正しく識別し、安全に接続できるようにするための設定です。
APNは、案内がないのに書き換えないことが大切です。Appleは、間違ったAPN設定を入力するとモバイルデータ通信に接続できなくなったり、追加料金が発生したりすることがあるとして、通信事業者などの指示がない限りAPNは編集しないよう案内しています。書き換えてしまった場合は、iPhoneなら「モバイルデータ通信ネットワーク」の「設定をリセット」で、通信事業者が設定したデフォルトの情報に戻せます。
ほかに見直したい設定
- 日付と時刻 — Appleは、旅行先に到着後に日付と時刻が間違っている場合、「設定」→「一般」→「日付と時刻」で「自動設定」がオンになっているかを確認するよう案内しています。
- VPN — auは、海外でデータ通信が使えない場合の確認項目として、データローミングのオンや機内モードのオフとあわせて、VPN関連のサービスの設定をオフにすることを挙げています。
- ソフトウェアとキャリア設定 — Appleは、iOSを最新バージョンにしておくことと、キャリア設定のアップデートがないか確認することを挙げています。キャリア設定のアップデートは、Wi-Fiに接続した状態で「設定」→「一般」→「情報」を開くと、提供されている場合に表示されます。Pixelのヘルプも、Androidの最新バージョンを使っているか確認するよう案内しています。
- SIMロック — Appleの案内では、デュアルSIMで使うには、iPhoneのロックが解除されているか、両方のプランが同じ通信事業者のものである必要があります。確認の考え方はeSIM対応スマホ機種一覧の見方で紹介しています。
eSIMは自分の判断で削除しない
つながらないと、eSIMを削除して入れ直したくなるかもしれません。しかしAppleは、通信事業者から指示された場合を除き、トラブルシューティングの手段としてeSIMを消去しないよう案内しています。eSIMを消去した場合は、通信事業者に問い合わせて新しいeSIMを入手する必要があるためです。
日本の携帯電話会社でも、ソフトバンクはeSIMを削除してしまった場合は再発行の手続きが必要だとしており、auは誤って削除した場合にショップでの再発行手続きを案内しています。削除したeSIMをもう一度使うには、提供元での手続きが必要になると考えておきましょう。
使っていない回線を止めたいだけなら、削除ではなくオフにする方法があります。Appleは、帰国後にもう使っていない旅行用eSIMの回線はオフにするよう案内しています。Pixelには、「この SIM を使用する」をオフにしてSIMを一時的にオフにする手順があります。
提供元に問い合わせる

ここまで試してもつながらない場合は、そのeSIMを提供している通信事業者やサービスプロバイダに問い合わせます。Appleの案内では、通信事業者やアカウントに問題があると通信状況に影響が及ぶ場合があり、アカウントに関する詳細情報は通信事業者が取り扱い、管理しているとされています。問い合わせの際に確認する点として挙げられているのは、次のような項目です。
- アカウントが有効で、未払いの料金などがないか
- サービスエリア内にいるか、その地域でサービスが停止していないか
- モバイルデータ通信サービスがブロックされていないか、適切なデータプランが設定されているか
Pixelのヘルプも、手順を試しても解決しない場合は携帯通信会社に問い合わせ、サービスの停止がないか、データプランが変更されていないかを確認するよう案内しています。
データ通信が使えない状態なので、問い合わせフォームやチャットを使うときは、Wi-Fiにつながる場所から連絡しましょう。ここまでに試した設定と、画面に表示されている内容をメモしておくと、状況を伝えやすくなります。
提供元の窓口の例として、トリファは、アプリ内のチャットサポートで日本人スタッフが24時間365日、日本語で対応していると案内しています。
次の旅行で別の手段を検討するなら、海外WiFiルーターという選択肢もあります。グローバルWiFiは、万一のトラブル時に365日24時間、電話・メール・LINEでサポートすると案内しています。
到着後の確認リスト
- 旅行用eSIMの回線がオンになっている
- データ通信に使う回線が旅行用eSIMになっている
- 旅行用eSIMの回線で、提供元の案内に沿ってデータローミングなどを設定した
- 日本の回線のデータローミングがオフになっている
- 機内モードの切り替えと電源の入れ直しを試した
- ネットワーク選択を手動にして接続を試し、「自動」に戻すタイミングも確認した
- APNは、提供元から指定がある場合だけ値を確かめた
- eSIMを削除せずに、提供元に問い合わせた
まとめ
- 到着後につながらないときは、回線のオン・オフ、データ通信に使う回線、データローミングの順に設定を確かめます。デュアルSIMでは、回線を選んでから設定する項目がある点に注意しましょう。
- 旅行用eSIMの回線は提供元の案内に沿って設定し、日本の回線のデータローミングはオフのままにしておくと、日本の回線でローミング料金がかかるのを避けやすくなります。
- 機内モードの切り替え、電源の入れ直し、ネットワークの手動選択でつながるようになる場合もあります。APNは指示がない限り書き換えないでください。
- Appleは、通信事業者から指示された場合を除き、トラブル対処としてeSIMを消去しないよう案内しています。解決しないときは、eSIMを残したまま提供元に問い合わせましょう。
参考にした公式情報
- Apple サポート「iPhoneやiPadに「SOS」「圏外」「検索中」と表示される場合」
- Apple サポート「iPhone や iPad のモバイルデータ通信のローミングオプションについて」
- Apple サポート「iPhoneやiPadでモバイルデータ通信を利用する」
- Apple サポート「eSIMでデュアルSIMを活用する」
- Apple サポート「iPhoneでeSIMを使ったデュアルSIMに問題がある場合」
- Apple サポート「海外旅行中にiPhoneでeSIMを使う」
- Apple サポート「iPhoneやiPadでAPNを表示・編集する」
- Apple サポート「iPhoneまたはiPadでeSIMを消去する方法」
- Google Pixel ヘルプ「モバイル接続に関する問題を解決する」
- Google Pixel ヘルプ「Google Pixel でモバイル ネットワークに接続する」
- Google Pixel ヘルプ「Google Pixel でデュアル SIM を使用する方法」
- au「海外渡航先でデータ通信がつかえない場合の対処方法を知りたい」
- au「eSIMを誤って削除してしまった場合の対処方法を知りたい」
- NTTドコモ「海外利用についてよくあるご質問:その他のご質問」
- 楽天モバイル「海外ローミング(データ通信)が利用できません。どうすればよいですか?」
- ソフトバンク「eSIMを誤って削除してしまいました。対応方法を教えてください。」